橋下さんがやろうとしている事、それは今のシステムを変えようとしている事だ。
僕は国を変えた事は無いが、現存のシステムを変えた事がある。その時の苦労を国を変える事と比較してみようと思ってこのエントリーを書いてみる。
1.顧客満足について
僕の作り直したものは企業向けのASPサービスである。なので、顧客は企業ということになる。
一方で国の顧客は国民である。厳密には違う部分もあるが、税金による収入を得て国民の生活を安定させていると考えれば国民が顧客となる。
この部分は国を変える時とシステムを変えるときで利害関係が違うかもしない。国を変える場合は国民の支持を得ないとならないので、国民の満足をまず考える。しかし、民間企業のシステムを変える時はまず経営者を納得させる必要がある。
な ので、本当に満足させなければならない人よりも利益を得る人から説得させる必要があった。(本来は経営者から経営方針が出てシステムを作る方が正しそうだ が、ITのシステムは現在の善し悪しを経営者が判断する事が難しく(※後述)現場から改善するケースが多々見られる。これは国も同様で住んでいる国民から 出てくるものだろう。やはり、実際に現場に居る人でなければ分からない事は多々ある。)
そういう意味では国も同様かもしれない。既得権益を得ている人を納得させるか、無理矢理既得権益を奪わなければならなそうだ。
僕はこの状態の時が一番辛いと想像していたので、経営者を納得させずに既存システムの仕事の合間に秘密で新しいシステムを作っていた。そのため経営者を説得するフェーズではある程度システムが出来ており若干説得は楽だった。
橋下さんはそれの構想を国民に示して選挙を勝ち取ったのだから、やはり凄いとしか言いようが無い。
僕がシステムを作り直したところ既存のシステムを使ってる人は新しいシステムを絶賛した。しかし、そのうちこのシステムも老齢化して同じスパ イラルが産まれるんじゃないかと作っていて思った。その理由は作り終わった後に「やっぱりここはこうした方が良かったかも」と言う点がいくつか出てきたと ころ。結局完璧なシステムは作れないんだと実感。
作り上げた政策で不完全な部分があると、他でどれだけ満足してもその部分についてだけ言及してくる輩が居るだろう。
2.悪いところの説明について
国のシステムの悪い所は専門知識が無いと分からない。例えば借金が増えて行ってる事は分かっても、その原因はなかなか分からない。素人目で言えば「不要な 予算を削れば良いんじゃないか!」とか言いたいがきっとそんな上手くは行かないんだろう。(実際に民主党が仕分けを行ってたが、あのやり方は上手く行った ようには思えない。。。。)
上記と言うのと同じように、僕が作り直そうと言ったシステムも悪いところの説明を素人にする事が難しかった。例えばプロに説明するなら「このER図を見れば、この部分が致命的で直せない事が分かるかと思います。」と図を書いて説明が出来るが、素人相手にER図と言っても通じない。
なので説明の仕方としては「今のままデータを蓄積するとそのうち溢れ出しますよ」とか言うしか無い。この適切ではない表現を使ってしまうと「溢れるとどうなりますか?」「そのうちってどれくらい持つの?」等と聞かれてしまうのでやはり説明が困難になる。
この悪い部分をいかに国民に説明をして支持を得るかと言う部分を考えるとなかなか難しい。
3.将来性について
現在の借金の増加を見ても分かる通り、現在の国は正常に動いているとは言いがたい。また上記のように僕が作り直そうとしているシステムもどれだけ持つのかの説明は難しい。「そのうち破綻する」や「そのうち動かなくなる」と言う表現を使っている以上、動かなくなるまでそのシステムを使えば良いのでは?と言う人は必ず出てくる。僕の場合は退職間近の人がまさにそうだった。
当たり前だが、動かなくなってから次のシステムを作ると言う事は政治の世界でもビジネスの世界でも通用しない。基本的に場つなぎが出来る状況にあるならそのシステムはそもそも使わなくてよかったのだ。
となると、どこかで必ずメスを入れなければならない。
このジャッジを出来る人が居ない。僕の場合はシステムを知っている事が第一条件にあるので「専門知識が無ければこのジャッジが出来ない=経営陣にはジャッジが出来ない」と言う図式が成り立ってしまった。(腕の良い経営者ならば上手く情報を集めてジャッジするのかもしれないが・・・)なので、必然的にこのジャッジを僕が行う事になった。
政治の場合は国民投票で決まるのかと思う。
この違いには善し悪しがあるだろう。専門家が判断して自分で責任を取るケースは、余程の馬鹿でない限りはそれなりの構想を練って居るため失敗はし難い。一方で専門外の人がジャッジをした場合はそれなりの賭け要素が入っていると思う。(この点に関して橋下さんは専門外の事についても相当下調べをしているように思えた。※本を出しているくらいですしね。)
僕がこのような事を行って一番感じたのは「失敗出来ない」と言うプレッシャーだった。周りには自信満々に振る舞っていたが、内心はびくびくだった。
上記にも書いている通り今のシステムでもまだ動くと言う状況で失敗をすると避難を浴びる可能性があるのだ。一企業のシステムを作り直すだけでも相当のプレッシャーを感じで仕事をしたくらいなので、橋下さんは相当なプレッシャーと戦って仕事をしているのでは無いかと思う。
力にはなれないと思うが、微弱ながら応援します。
橋下さん頑張ってください!















